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審査委員長あいさつ

36回の審査を終えて

久 隆浩 審査委員長

 本年の審査対象74件(建物68件、まちなみ6件)から、例年通り審査資料にもとづいた1次審査で12件を選出し、現地審査による2次審査を行なった。最終選考では、昨年度同様に大阪府知事賞、大阪市長賞、審査員特別賞の三賞候補は、すんなり決まった。これらは外の作品にくらべ抜きん出た評価を獲得したものである。

 大阪市長賞を受賞した日本生命本店ビル群、大阪府知事賞を受賞したシマノ本社工場、審査員特別賞を受賞した立命館大学大阪いばらきキャンパスともに街区を形成する作品であり、建築物・建築物群が良好な景観をかたちづくっている。日本生命本店ビル群は、東館の建替えに合わせて南館の外壁を石張りに換え、すべての建物を本館の意匠に合わせる工夫を行っている。また、建物周囲の街路を無電柱化するとともに、石畳風の舗装とし、建築物群と街路が一体となって質の高い市街地景観を形成している。シマノ本社工場は、住工混在地域にあって、ひときわ良質なデザインの建物とすることで地域の景観向上に貢献している。とくに、通常は雑然としがちな自転車駐輪場を屋内に設置し整然と見せている点は、自転車メーカーならではの創意工夫である。立命館大学大阪いばらきキャンパスは、塀を設けず隣接する岩倉公園とオープンスペースを一体化させたり、敷地に起伏をつけたりとさまざまな工夫を施している。

 緑化賞を受賞したさかい利晶の杜は、沿道緑化だけでなく、隣接施設との間に通り抜けの緑道を設置するなど、市街地の緑化に貢献している。また、建築サイン・アート賞の船場センタービルのリニューアルは、外壁にアルミパネルを設置し、間接照明で夜間でも明るく見せるなど、高架道路下にあって殺伐としていたデザインを明るいものに変えている。 奨励賞も含めて、今回の受賞作品は、事務所、工場、大学、文化施設、商業施設、劇場とバラエティゆたかなものとなった。さまざまな施設が地域景観を意識し、大阪のまちなみの質を高めていくことをこれからも期待したい。

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